Lesson3-3 豆の選び方③ブレンド

ブレンドを楽しむ

単一銘柄のストレートコーヒーも良いですが、複数の銘柄をミックスしたブレンドもお勧めです。
どのコーヒー専門店でも必ずショップの顔となる独自のブレンドを作っています。

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コーヒーのブレンド

ブレンドを作る理由

「ケニア」「マンデリン」などの単一の銘柄は、コストパフォーマンスが悪かったり、
味わいに癖があったりすることがあります。
また、単一の豆だけを使用すると気候条件などによりその豆の収穫条件が悪くなったり、
価格変動に弱くなり、安定的に供給することができません。

美味しいけれど値段が高い豆、個性が強くて好き嫌いが分かれる豆などを、
手頃な価格の無難な味わいの豆とブレンドして味を調整することで、
手頃な価格で誰が飲んでも美味しいと思える味にすることができます。
またこのようにブレンドしたコーヒーは価格変動にも強く安定的に多くの人に供給することができます。

さらに、各店舗オリジナルのブレンドは差別化要因となり、店の看板にもなります。

これがコーヒー豆をブレンドする理由であり、メリットだと言えます。

個性的なブレンド

最近は個性的な味わいのコーヒーが求められる時代になっており、
コーヒー店の顔となるブレンドの他に、豆の特徴を生かした個性的なブレンドが作られることも多くなっています。

味の好みの傾向で調合したブレンド

  • ビターブレンド
  • マイルドブレンド
  • 香りブレンド
  • リッチブレンド・・・など

ある特定の銘柄をベースに作ったブレンド

  • モカブレンド
  • マンデリンブレンド
  • ブルーマウンテンブレンド・・・など

特定の焙煎度の特徴を生かしたブレンド

  • フレンチローストブレンド
  • フルシティローストブレンド
  • 浅煎りブレンド・・・など

飲む時間や時期を想定して調合したブレンド

  • モーニングブレンド
  • 春ブレンド・・・など

抽出方法に合わせて調合されたブレンド

  • エスプレッソブレンド
  • アイスコーヒーブレンド
  • 水出しブレンド・・・など

想像力が掻き立てられるネーミングのブレンド

また、お店によっては文学的な名前が付けられた個性的なブレンドなどもあります。

  • 「わくわくブレンド」
  • 「光明の香り」
  • 「蝶の舞」
  • 「ハッピーブレンド」
  • 「アラビアの香り」
  • 「森の詩人」・・・など

こういったブレンドは名前を見ているだけで楽しく、
「どんな味がするんだろう?」と興味をかきたてられます。

自分だけのオリジナルブレンド

コーヒーについて深く知る事で、自分だけのオリジナルのブレンドを作って楽しむこともできます。

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専門店でも、好みを伝えればあなただけのオリジナルのブレンドを作ってくれるお店もありますので、オリジナルブレンドの入門として利用するのもよいでしょう。
さらに奥深いコーヒーの世界に進みたいと思ったら、単一銘柄のコーヒー豆をいくつか買ってきて、
自分でブレンドに挑戦してみることもできます。

マイブレンドのメリット

自作ブレンドのメリットは、自分の好みの味を作れるだけではありません。
自分でブレンドを行うことにより、コーヒー豆に詳しくなれる、というもうひとつの大きなメリットがあります。

それまでは銘柄の名前と味を覚えている程度だったのが、ブレンドを自分で行うことで、初めてコーヒー豆そのものに興味を持った、という人は多いのです。
生産国や生産地域、その味の傾向、精製方法や焙煎度による風味の変化など、
自作ブレンドは新たなコーヒーの知識への扉を開くきっかけとなります。

コーヒースペシャリストとして、ブレンディングのノウハウは欠かすことができません。
Lesson13で詳しく学習していきます。