コーヒーメーカー
誰が使っても失敗なく、それなりに美味しいコーヒーがたてられます。
粉の量やメッシュを変えればある程度は味の調節も可能で、
最近は蒸らし機能やエスプレッソにも対応していたりと、
様々な機能を搭載した機種が売られています。

イブリック
16世紀から伝わるトルコの伝統的な抽出器具です。
真鍮でできたひしゃく型の容器に細挽きのコーヒー粉を入れ、
火にかけてコーヒーを煮出します。
出来たコーヒーは濾さず、上澄みをそのままカップに注ぎます。
これで淹れたコーヒーはトルコ式コーヒーと呼ばれ、
現在でもトルコではこのように煮出してコーヒーを飲むのが主流です。
コーヒーを飲んだ後にカップの底に残った粉の形で占う「コーヒー占い」という風習もあります。

パーコレーター
19世紀にフランスで開発され、アメリカの西部開拓時代に大活躍した抽出器具です。
現在はキャンプなどのアウトドアでよく使われています。
内蔵のバスケットにコーヒー粉を入れて火にかけると、
蒸気圧によりお湯が対流してコーヒーが抽出されるという、
マキネッタやサイフォンと同じ原理を利用した仕組みになっています。
浅煎りで粗挽きのコーヒー粉が適しています。
ゴールドフィルター
金メッキを施した金属のフィルターを使ったドリップ式の最先端器具です。
ペーパーやネルのフィルターより目が粗く、コーヒーオイルやその他の成分をよく通すので、豆本来の個性が際立つコーヒーがたてられます。
微粉が出てコーヒーが濁りますので、粗挽きがおすすめです。
エアロプレス
最近ヨーロッパで流行している最新の抽出器具がエアロプレスです。
注射器の原理でピストンの圧力をかけ、コーヒーを抽出します。
コーヒー豆本来の美味しさを引き出せるとプロの間でも評価が高まっています。
時間や圧力のかけ方、攪拌の仕方でコーヒーの出来上がりを調節でき、
エスプレッソ風にたてることも可能です。

コーヒーブレイク
水について
コーヒーの味を意外にも大きく左右するのが水です。普通に抽出されたコーヒーの98%は水ですから当然といえば当然ですね。
水道水は使用できる?
一番心配されるのは水道水に含まれるカルキ臭ですが、
コーヒーの粉は水の不純物を吸着する性質がありますので、
ドリップやフレンチプレスなど、粉と水が直接触れる抽出法の場合はそれほど気にする必要はありません。
それでも気になる方は少し沸騰させればカルキは完全に抜くことができます。
水と粉が直接触れない抽出方法の場合(ティーバッグを使う水出しコーヒーなど)や、
濃く抽出して飲む前にお湯で薄める場合などは水の質が出やすいので、
浄水器かミネラルウォーターを使うのがお勧めです。
ミネラルウォーターの種類について
コーヒーは酸性なので、アルカリイオン水などのようなアルカリ性の水を使うと
中和して酸味が抑え気味になり、口あたりがなめらかになる傾向があります。
軟水と硬水
また、水には硬水と軟水とがありますが、軟水の方がコーヒーの成分が溶け出しやすく、
硬水は含まれるミネラル分がコーヒーの風味を邪魔しますので、
軟水の方がコーヒーには向いています。
日本の水は基本的に軟水なので、その点でも日本では
水道水でも問題なく美味しいコーヒーが淹れられます。
基本を把握したら、いろいろな水を使ってコーヒーを淹れ試してみましょう。
水でこれほどコーヒーの香味が変わるものかと驚きます。
それぞれの特徴をメモしたコーヒーテイストノートを作れば、
コーヒーの淹れ方講座や喫茶店の開業の際にも役立ちます。