Lesson5-3 コーヒーを淹れるために必要な器具

美味しいコーヒーを淹れるために、揃えておきたい基本の専門器具があります。

 コーヒーポット

De Repente/Shutterstock.com
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ドリップで抽出する場合にあるといいのが、細口のコーヒーポットです。
細くゆっくりピンポイントでお湯を注ぎやすいので、
注ぎ方をコントロールしやすく、香味の調節が容易です。

また、やかんで沸かしたお湯を直接注ぐと温度が高すぎるので、いったんポットに移してから注ぐと、お湯の温度が90度くらいに下がって雑味やえぐ味が出にくくなります。

ミル

コーヒー豆を挽くために必要となる道具です。
挽きムラがなく(メッシュの大きさが均一に挽ける)、微粉が出ないものを選びます。

コニカル式手動ミル

コニカル」とは「円錐」の意味。
取っ手を回すと円錐型の歯が回ってコーヒー豆を粉砕します。
調節ネジでメッシュを変えられますが、極細挽きだけが出来ないものや、
逆に粗挽きだけが出来ないものなどもあります。

Fotazdymak/Shutterstock.com
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コニカル式電動ミル

コニカル式の電動版。
メッシュは設定で調節できますが、挽きムラが比較的できやすいのが欠点です。

プロペラ式電動ミル

プロペラが回ってコーヒー豆を粉砕します。ブレード式とも言います。
メッシュの設定機能はなく、粉砕している時間の長さで大まかに調節します。
挽きムラもできやすくなります。

klevo/Shutterstock.com
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フラット式電動ミル

コーヒー店でもよく使用されているタイプです。平面状(フラット)な歯が回転してコーヒー豆を粉砕します。メッシュの細かい設定が可能です。

iMoStudio/Shutterstock.com
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使用するコーヒー豆の量を測るために必要です。
正確に計るため、最低0.5g単位で測れるものがおすすめです。

コーヒーサーバー

Burkhard Piereck/Shutterstock.com
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淹れたコーヒーを溜めておくために使います。
特にドリップのような前半と後半でコーヒーの濃さが変化する抽出方法の場合は、
直接カップに注ぐより、こういったサーバーに抽出し、混ぜ合わせて
全体の濃さを均等にしてからカップに注ぐと味にばらつきがなくなります。

抽出量が正確に確認できるよう、メモリのついているものがおすすめです。

道具の選び方

ミルの選び方のポイント

ミルには様々な種類がありますが、選び方のポイントとして重視する点は下記の3点です。

  1. 挽いた粒子が均等の大きさになるもの
  2. 微粉が混ざらないもの
  3. カット歯のもの

粒子の大きさが均一であることは、抽出にムラをださないためにも重要です。
また、豆を挽いたときに出る細かい微粉が混ざることにより、
エグみや渋みによりコーヒーの味を損ねる原因となります。
安価な手挽きのミルや豆を挽く歯の部分が小さいものは、微粉が出やすい傾向にあるので避けましょう。

また、ミルの歯には臼歯(うすば)とカット歯の2つの種類があります。
臼歯は挽いた粒子が丸みを帯びた形状となり、湯が吸収されづらくなるため注意が必要です。
一方、カット歯では、豆をスライスした形になり、断面の面積が広くなるため、湯の吸収と抽出がしやすくなります。

以上の点を踏まえて、ミル選びをしましょう。