Lesson1-3 コーヒーの製造工程①栽培・収穫

コーヒーノキがコーヒー豆になるまで

コーヒーノキからコーヒー豆ができるまでには、下記の工程をたどります。

栽培

収穫

精製

選別

保管

出荷

コーヒーが世界的に広まり、各地で生産が始まって300年以上になりますが、
この間、コーヒーノキは様々な品種に枝分かれし、その栽培方法や精製技術も多岐に渡っています。

ここでは基本的な生産過程を中心に学習していきます。

栽培

種まきから苗へ

パーチメント付きのコーヒー種子を苗床に蒔き、苗を育てます。
1ヶ月半〜2ヶ月で発芽し、半年くらいかけて40cmくらいまで育ったら、農場に定植します。

Torjrtrx/Shutterstock.com
Torjrtrx/Shutterstock.com

シェードツリー

品種や栽培地域の環境によって、
コーヒーノキはシェードツリーと呼ばれる高い樹木の合間で育てられることがあります。

シェードツリーはコーヒーノキが正しく育つための日光条件を調整したり、
強い風からコーヒーノキを守ったり、
コーヒー栽培の大敵である霜が降りにくくしたりする働きがあります。

また、落ち葉はコーヒーノキの肥料にもなります。

シェードツリー Dr Morley ReadDr Morley Read
シェードツリー Dr Morley ReadDr Morley Read

開花

コーヒーノキは発芽して3年くらいで1メートルくらいの成木になり、
ジャスミンの香りを放つ白い花を咲かせます。

花は数日で枯れ、約1週間ほどで散ってしまいます。

nimon/Shutterstock.com
コーヒーの花。成木になってから花は年に1〜2回咲きます。 nimon/Shutterstock.com

果実の成長

花が散って数日後、緑色で楕円形の実をつけはじめます。

最初は米粒くらいの大きさですが、次第に大きくなり、
6〜8ヶ月後には長さ2〜2.5cm、直径1〜1.5cmくらいの大きさになります。
この頃には赤く熟して果肉が柔らかくなり、立派なコーヒーチェリーとして
次の段階である収穫の時期が訪れます。

コーヒーノキの寿命は十数年から、ちゃんと手入れをすれば数十年まで長生きし、
その間、毎年1〜2回コーヒーチェリーが収穫できます。

KARNSTOCKS/Shutterstock.com
KARNSTOCKS/Shutterstock.com

収穫

コーヒーチェリーが実ると、いよいよ収穫に入ります。

コーヒーノキの実が熟すスピードは同じ枝でも異なりますので
赤く熟した実だけを手摘みで収穫する農園もあります。

その他、枝ごと実をこそぎとると、機械で収穫するなど、農園により収穫方法は異なります。

Atstock Productions/Shutterstock.com
コーヒーノキの実はこのようにバラバラに熟していきます。 Atstock Productions/Shutterstock.com