Lesson9-6 デザインカプチーノの修得

デザインカプチーノのための3つのポイント

ラテアートと合わせて、エスプレッソアレンジとして次に習得したいのがデザインカプチーノです。
ミルクとピッチャのみを使用してデザインするラテアートとは異なり、
様々な素材を使用することで、よりデザインの幅が広がるという面白さもあります。

デザインカプチーノの技術を上達させるために、まず3つのポイントを押さえましょう。

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①フォームと液体のバランス

カフェラテよりもミルクのフォーム(泡)が多いのがカプチーノです。
だいたいエスプレッソ:スチームドミルク:フォームドミルク=1:1:1の割合になっています。

ただ、フォーム部分が多すぎても、液体部分が多すぎてもおいしいカプチーノにはなりません。
理想はカプチーノカップで飲んだ際に、口に入る液体と泡の量が同量だけ入ってくるような配合です。

②カプチーノカップを用いる

カプチーノは、カプチーノカップで飲んでこそ、その美味しさが味わえます。

カプチーノの美味しさのポイントはフォームと液体のバランスだと学習しました。
ティーカップやマグカップと比較してもカップの厚みがあるカプチーノカップは、
飲んだ時に程よい配合で口に入ってくるように設計されています。
他のカップで飲んだ時とその違いは一目瞭然です。

③バリエーションが広がるデザインカプチーノ

デザインカプチーノは、ラテアートとは少し異なり、
ココアパウダーやピックなどの道具を使用することで、より様々な絵を描くことができます。
自由な発想でいろいろなデザインを楽しんでみましょう。

基本のデザインカプチーノ

カプチーノ・コン・カカオ

ミルクを注ぐ前のエスプレッソにココアパウダーを注ぐ事で、
ひと味違った風味とコントラストが楽しめます。

Africa Studio/Shutterstock.com
Africa Studio/Shutterstock.com

作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カプチーノカップに入れます。
  2. エスプレッソの上に適量のココアパウダーを茶こしでふるい入れます。
  3. Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクをつくり、ミルクの注ぎ方のステップ3まですすめ、表面に白く丸い模様ができはじめたら、ピッチャーの注ぎ口をカップに近づけていきます。
  4. ここからはハートやリーフなどを描く時と同様に、ピッチャーを動かしましょう。ココアパウダーが表面にあることで、また違ったコントラストが生まれます。
出典: en.wikipedia.org
出典: en.wikipedia.org

カフェ・マキアート

マキアートとは、イタリア語で「シミ」を意味する言葉です。

エスプレッソにフォームドミルクを注ぐ点では同じですが、
カプチーノとはエスプレッソに対するミルクの比率が異なります。

特に規定の割合があるわけではありませんが、
だいたいミルクの量はカプチーノの1/3程度となるのが一般的です。
全体量が少なくなるので、カプチーノのよりも小さめのカップに入れるとよいでしょう。

マキアートはエスプレッソの風味を強く感じられるので、
食後やエスプレッソを楽しみたい方にもお勧めのアレンジです。

Takeaway出典: ro.wikipedia.org
Takeaway出典: ro.wikipedia.org

作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カップに入れます。
  2. エスプレッソソロ(約30ml)に対して、40ml程度のミルクを注ぎます。余分量も考慮して計量し、Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクを作ります。
  3. フォームドミルクをカップに注ぎ入れながら、ハートやリーフなどを描く時と同様に、ピッチャーを動かしましょう。ミルクの量が少ないですが、簡単なアートなら可能です。

ミニハート

今までのハートはピッチャーから注ぐミルクで描いていましたが、
こちらは最後にスプーンとピックを用いるアレンジです。
ハートの配置や大きさなども自由自在で、お子様とも一緒に楽しめるアレンジです。

Monning27/Shutterstock.com
Monning27/Shutterstock.com

作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カプチーノカップに入れます。
  2. Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクをつくり、中央からミルクを注ぎます。ミルクの白いドットが浮かび上がってこないよう、エスプレッソの中央に静かに注ぐ事がポイントです。
  3. ピッチャーに残った泡をスプーンですくい、液面に静かにのせていきます。写真では渦をまくように9個の丸を載せていますが、カップの縁を飾るデザインや、縦に並ぶデザインなど、自由に描く事ができます。
    この時、泡が緩いと美しいハートにならないので、エスプレッソマシーンで作ったしっかりとした泡を用いることがポイントです。
  4. ピックを用いて丸と丸を繋げていきます。丸の中央を貫くように筋を通すと、きれいなハートになります。

ベア

一見難しそうに見えますが、丸の組み合わせなのでコツさえ掴めば
チャーミングなベアを描くことができます。
ポイントは、顔と鼻の2つの丸の作り方です。

oat.s/Shutterstock.com
oat.s/Shutterstock.com

作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カプチーノカップに入れます。
  2. Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクをつくり、ミルクの注ぎ方のステップ3まですすめ、表面に白く丸い模様ができはじめたら、ピッチャーの注ぎ口をカップに近づけていきます。
  3. ラテアートのハートを作るように中央に丸い模様を作ったら、ピッチャーを奥に押すイメージで一度注ぎを引き上げます。
  4. 大きな丸のすぐ下に小さな丸を描きます。この時、大きな丸との間にクレマの筋が入るようにし、こちらも押しこむようなイメージでピッチャーを引き上げます。カップがいっぱいになったら輪郭の完成です。
  5. スプーンでピッチャーに残った泡をすくい、耳となる部分に2つの丸を置きます。
  6. 目、鼻、口の部分を描きます。ピックでクレマをすくい取り、それぞれの部分を描いて完成です。可愛らしい顔にしたい場合には、目と鼻を近づけ、ほほも描いてみましょう。

デザインカプチーノのアートを上手に描くポイント!

絵を描くことに苦手意識を持っている方は、デザインカプチーノでもキャラクターなどを描く事に不安があるかもしれません。しかし、デザインカプチーノのアートを描くポイントは意外と簡単です。

絵は中心からバランスをとって描くようにしましょう。例えば、ベアも目から欠かずに、一番の中心である鼻から描くようにします。

こうすることで全体のバランスが取りやすくなり、まとまりのある絵が描けます。鼻の位置を決めると表情も変えやすく、鼻に近い位置に目をかくと可愛い印象に、離すとひょうきんな表情となります。

ベーシック・ラビット

キャラクターを描けるのはデザインカプチーノの特権です。
ラビットは人気が高いデザインで、意外と簡単に描けるので、ぜひマスターしましょう。

MrNovel/Shutterstock.com
MrNovel/Shutterstock.com

作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カプチーノカップに入れます。
  2. Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクをつくり、ミルクの注ぎ方のステップ3まですすめ、表面に白く丸い模様ができはじめたら、ピッチャーの注ぎ口をカップに近づけていきます。
  3. 少し手前に小さな丸を作ります。
  4. その丸の中央を横切るようにピッチャーを縦に動かし、途中で丸の2/3程で止めます。
  5. 止めた場所で再度丸を作ります。これで輪郭の完成です。
  6. カップの向きを変えて、表情を作ります。表面のクレマをピックの先にすくい、耳、目、鼻、口を描きます。
  7. ひげは内側から外に向かって先細になるように線を描き、完成です。

カプチーノ・コン・カカオラビット

カプチーノ・コン・カカオの要領で、エスプレッソの上にココアパウダーを振るってから
ラビットアートをすることで、異なる表情を作り出す事もできます。
クレマのみよりもカラーが出やすく、細かいアートが可能となります。

キャット

ベア、ラビットと合わせて、マスターしたい3つめの動物アートです。
複雑なように見えますが、顔の楕円がキレイに描ければ意外と簡単です。

Noi Pattanan/Shutterstock.com
Noi Pattanan/Shutterstock.com

作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カプチーノカップに入れます。
  2. Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクをつくり、ミルクの注ぎ方のステップ3まですすめ、表面に白く丸い模様ができはじめたら、ピッチャーの注ぎ口をカップに近づけていきます。
  3. 猫の顔を描きます。輪郭となる丸は楕円になるようにふっくらと横に広げます。ミルクが浮き始めた段階で細かく左右に振ると、楕円に広がりやすくなります。
  4. カップの向きを変え、顔を描いていきます。耳は、先が丸くなっているスティックでミルクフォームを突き出させ、逆三角になるように形を整えます。
  5. 表情を作ります。表面のクレマをピックの先にすくい、耳中、目、鼻、口を描きます。
  6. ひげは内側から外に向かって先細になるように線を描き、完成です。

スノーマン

冬のデザインカプチーノには欠かせないのがスノーマンです。ピックで描く部分が多い分、様々なアレンジが可能です。

amenic181/Shutterstock.com
amenic181/Shutterstock.com

 作り方

  1. エスプレッソを抽出し、カプチーノカップに入れます。
  2. Lesson9-4のフォームドミルクの作り方でフォームドミルクをつくり、ミルクの注ぎ方のステップ3まですすめ、表面に白く丸い模様ができはじめたら、ピッチャーの注ぎ口をカップに近づけていきます。
  3. 基本の丸を大きめにカップの中央に作ります。少し奥に押すイメージでピッチャーを一度あげます。
  4. すぐ手前に小さな丸を作ります。カップを水平に戻すようにしながら、小さな丸を大きな丸に押し込むようにして注ぎます。
  5. 縁まで注いだら、小さな丸の終わりは、手前にひくようにします。こうすることで角のような形になり、スノーマンの帽子部分となります。
  6. カップの向きを変え、表情を描いていきます。表面のクレマをすくい、鼻、目、口、帽子の模様と、超ネクタイやボタンなどを付け加えていきましょう。
  7. 最後にクレマ部分にミルクフォームをすくって雪のようにドットを描いて完成です。