Cup of Excellence(カップ・オブ・エクセレンス)とは
カップ・オブ・エクセレンスとは、年に一度生産国で行われる国際的コーヒー品評会であり、
それらを開催するコンペティション組織を指します。
厳しい審査基準のもと複数回の審査が行われ、
国際審査委員が「最高の中の最高のコーヒー」と認めたコーヒー豆には、
カップ・オブ・エクセレンス(COE)の称号が与えられ、
その豆は世界中から注目を浴びる事となります。
カップ・オブ・エクセレンスは、これまで、ニカラグア、エルサルバドル、
コスタリカ、メキシコなど10カ国ほどの生産地で開催されています。
最高の中の最高のコーヒー
カップ・オブ・エクセレンス(以下COE)には、
その年に収穫されたコーヒー豆のうち、各生産国の中でも選りすぐりの豆が選出されます。
その最低基準がスペシャルティコーヒーの基準を満たしているもの、
という厳しい第一段階の審査からスタートし、
その後コーヒー味覚審査のエキスパートとして選抜された国際審査員により、
味や香りなど最大5回に渡る審査があります。
採点は各審査員の平均点が採用され、
100点満点中85点以上を獲得した最高峰のコーヒー豆が、COEの称号を獲得できます。
COEの数はその年の参画・出品されたコーヒーの品質のレベル次第で変わりますが、
条件を満たす品質基準は非常に厳しいため、名誉を勝ち取ることができるのは
ほんの一握りのコーヒーとなります。

インターネットオークションでの販売
カップ・オブ・エクセレンスのユニークな特徴の一つに、
COEの称号を勝ち得た豆がインターネットによりオークションで販売される
という点があげられます。
初代COEを獲得したコーヒーが出店されて、
オークションではこれまでにはなかった値がついたことから、
良質な豆を作れば正統な評価をされ、見合った金額で販売されることが実証されました。
このプログラムは、良質な豆を仕入れたい人にも、
良質な豆を生産している人にとっても重要なものとなります。
生産者にとっても消費者にとってもメリットが大きいプログラム
それまで、コーヒーの価格は主にニューヨークの相場価格で決定されていました。
これでは、相場価格が下がるとコーヒー農家の収入が減り、良質な豆を継続的に生産できません。
インターネットオークションでの価格決定により、
COEを取得した豆には高い品質に見合った価格で取引されるようになりました。
それにより、こだわりを持ち全身全霊をかけた生産者は、格式ある栄誉を受けるだけでなく、
それに見合う対価を得ることができるようになったのです。
高品質の豆をつくり高評価を受ければ、高値で取引され、
生産者の収入が増える可能性を広げたのです。
また、カップ・オブ・エクセレンスプログラムは、
高品質で本当に美味しい豆と出会えるという意味において、
コーヒー愛好家をはじめ消費者にとってもメリットあるプログラムとなっています。
COEのコーヒーと出会う
カップ・オブ・エクセレンスの称号を獲得したコーヒーを探すには、COEのロゴが目印となります。
麻袋や店頭で探してみましょう。
コンペティションを開催する特定の生産国と開催年を把握しておくとよいでしょう。
称号を勝ち得たコーヒーのすべてはCOEの登録商標をつけて販売されます。
もしコーヒーにCOEのロゴが入っていなければ、
そのコーヒーはコンペティションの勝者ではないということがわかります。
ここで注意する必要があるのは、称号を勝ち獲った農園で生産されるものが
すべてCOE称号コーヒーという訳ではない点です。
どれだけこだわりを持って生産している農園でも、COEを獲得できるのは
生産される豆のほんの一部であり、今年取得したからといって来年も取得できるとは限りません。
それくらい、厳しく栄誉ある称号なのです。